初心者向けイベント運営指南

突然PTAなどの役員になってしまったり、あまりイベント運営になれていない人が20人を超える規模の、司会が必要でタイムテーブルが決まったイベント運営の責任者をまかされてると、タスク(すべき仕事)もれや、そもそも何から準備をはじめたらよいかわからないなど、とまどうことが多々あります。

 

けれどもちょっとしたポイントをおさえれば、それほど難しいことではありません。ここでは、学校や知人など身近なコミュニティでイベントを企画して開催するまでのフローをざっくりご紹介します。

 1.なんのために開催?(目的)

 

なんのため開催するのかを最初にはっきりさせておきましょう。目的を明らかにして、それが達成されると、参加者・運営側含め、関わった人だれもが満足する良いイベントになります。主催や参加者によって大きく異なりますが、小学校関係のイベントなのか、会社または個人の記念パーティなのか、開催する目的を明確にします。

 

【例】

イベント名:opnlab小学校食事会

目的:先生と保護者の交流

 

イベント名:鍋田さん還暦パーティ

目的:鍋田さんの還暦をお世話になった人がお祝いする

 

さらに、コンセプトがあるとイベントがより個性的になります。例えば文化祭でも「飛翔」などテーマを決めますが、コンセプトがあると企画や特別ゲストなどそれあわせて筋の通った企画を考えていくことができます。

 

2.誰が何をする?(運営チーム)

 

先生と保護者の交流会であればクラスやPTA役員が、還暦のお祝いであればお世話になった有志が集まり、当日の進行や受付などの当日運営チームを結成し、役割の一覧表を作成します。

 

【例】

全体進行:佐藤さん

会計・会場予約:小山さん

当日受付:鈴木さん(責任者)、田中さん、高橋さん

当日司会進行:川島さん

当日タイムキーパー:河田さん

当日会場誘導:山田さん、山本さん

 

3.どのような内容にすれば盛り上がる?(企画)

 

目的・コンセプトにあわせ、予算を念頭にいれながら企画(場所や日程も含む)を作りこんでいきます。先生と保護者の交流であれば静かなお店の個室かホテル のパーティルームで、先生に子供たちとの普段の様子を話していただいたり、還暦のお祝いであれば、過去の軌跡を写真で綴る、クリスマスパーティであればカジュアルなレストランでゲームを交えたプレゼント交換やライブなどもよいかもしれません。

 

企画はイベントを運営する側の最も面白い部分です。運営チームでいろいろブレストして楽しい企画を考えていきましょう。

 

【例】

イベント名:opnlab小学校食事会

目的:先生と保護者の交流

予算:1人当たり3500円

人数:80~100名

場所:○○ホテルの宴会場(候補)

構成:

・学年主任の先生のご挨拶

・各クラスの担任の先生からクラスの様子を映像で紹介

・教頭先生のご挨拶

 

4.全体のスケジュールを決める(進行)


イベント開催が決定し、最初のミーティングでおおよその全体スケジュールを決めます。会場はいつまでに決める、出欠はいつまでに確定する、イベント開催日はいつ、反省会の日程は?など。

 

特に日程については、重要な関係者の調整を早めにすませ、関連する行事と日程が重ならないように調整し、3カ月以上前には日程を決めておくと安心です。学校などは年間行事があるので、基本的には前の年度に日程を決めておきます。

 

場所はイベントの雰囲気を演出する大切な要素なので、参加する人や企画にあわせた会場選びをします。

 

【例】

3カ月前 イベント日程と会場決定

2カ月前 企画決定(スピーチやゲーム企画などをする人に準備を依頼)

     告知・案内スタート

1か月前 出欠締め切り

当日   開催

1週間後 反省会

 

 

5.対象は?(参加者)

 

目的とコンセプトが決まり、おおよその企画や人数規模も見えてきたら、参加者のリスト(氏名、連絡先)づくりも始めます。

 

6.お知らせする(告知)

 

企画の概要・日程・場所・参加費を決めて告知の文書を作成(Web、メルマガ、チラシ、郵送など)し、告知するとともに、申込締め切りの期日を明記して出 欠の確認をとります。イベントの内容や人数規模にもよりますが、開催1週間~3週間前には人数がわかるようにしておきます。

 

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 (例)

「opnlab小学校食事会のご案内」

日時:2011年3月15日(木) 12:00~14:00

場所:ビストロ○○(東京都台東区雷門○○)

緊急連絡先:090-○○○○-○○○○

案内文:

保護者と先生方の食事会を開催します。担任の先生や同じクラスの保護者とゆっくりお話していただいたり、他の学年やクラスの様子も知ることができる企画を用意していますので、ぜひご参加ください。

申込方法:以下の申込欄に出欠を記載し、3月1日までに担任の先生にご提出ください。

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7.準備

イベント当日に準備するものを洗い出し、会場に依頼するか、前日までに運営チームで準備しておきます。

 

例えば、参加者名簿や必要に応じて名札、プロジェクターやスクリーン、PC、レーザーポインター、ゲーム企画に必要な賞品、場合によっては会場を飾るディスプレイ用品など。

 

8.当日のタイムテーブル・司会台本

企画の順番を決め、多少時間的にバッファをとりながら時間を分単位で決めていきます。またそれにあわせた司会進行の台本も用意しておきます。

 

イベントはきっちり時間内で終わることが非常に大切です。ホテルや会議室などは時間で借りているので、延長すると追加費用もかかってしまいますし、後に予定を入れている人もいるので時間が伸びるとストレスに感じます。他の役割と兼任でもかまわないのでタイムキーパーはきちんと置き、終了時間は守るようにし ましょう。

 

【例】opnlab小学校食事会

11:30 受付開始

11:50 受付終了

12:00 食事会 はじまりの挨拶

12:05 学年主任のご挨拶

12:10 歓談

12:30 映像による各学年の様子

13:00 歓談

13:30 教頭先生のお話

13:50 終わりの挨拶

14:00 退場

14:30 片付け終了

 

9.当日運営のもうひとつのコツ

役割分担が決まったら、基本的には現場で何かあったときの判断は(イベントがスムーズに進むを基準に)担当者に任せます。もちろん、当日の責任者(イベント ディレクター的な人)は、変更事項や担当者が判断できない相談事項などは必ず報告してもらい、全体を把握できるようにしておきます。

 

時間が延びた、または短くなったという場合も当日の責任者とタイムキーパーが情報を共有し、必要に応じて後半の企画の時間をつまむ(短くする)などの調整を行います。

 

当日の責任者が1人で何もかもやろうとすると、どこかの機能がうまく回らなかったり、責任者が2人も3人もいていろいろな意見や支持が飛び交うと、運営チームが混乱します。

「現場の担当者⇔そのチームの責任者⇔当日責任者」

というように報告・支持するラインを一本化して滞りない運営を実現することは、実は結構大切な「運営チーム」の満足度・達成感を高めるための重要な要素なのです。

 

 

まとめ

「目的を明確にして」「時間に余裕をもって」「予算の範囲で」「楽しい企画」をたて、「役割分担」を明確にすれば比較的大きなイベントになってもスムーズな運営が可能になり、参加する側も運営する側も楽しいイベントが開催できます。

 

そして、次第にイベント運営がくせになってくるかもしれません。

 

 

(本コラムは、opnlabのセミナー運営ナレッジを、学校の行事に活用するとどうなる?というものを、PTAの親御さんや地域コミュニティに参加していてイベントに慣れていない方向けに、実体験を踏まえながら解説したものです。)